後遺障害の基礎知識

文責:院長 柔道整復師
河村 毅

最終更新日:2026年09月29日

1.後遺症と後遺障害

 後遺症とは

 後遺症とは、交通事故などによってケガを負い、治療や施術を続けたものの、症状が完全には改善せず、ケガが治った後にも身体的・精神的な症状が残っている状態を一般的に指します。

 例えば、

 

・首や肩の痛みが残っている

・腰の痛みが続いている

・腕や手、足などにしびれが残っている

・関節が動かしにくい

・視力などに影響が残っている

・事故後から頭痛やめまいなどの症状が続いている

 

 など、交通事故によって生じた症状が長期間残っている場合には、一般的に「後遺症」と表現されます。

 ただし、症状が残っているからといって、それだけで自賠責保険上の「後遺障害」と認定されるわけではありません。

 ここが「後遺症」と「後遺障害」の大きな違いの一つです。

 

 後遺障害とは

 後遺障害は、交通事故によるケガについて必要な治療を行ったものの、これ以上治療を続けても大きな改善が見込めない状態、いわゆる**「症状固定」**となった後にも症状が残り、その症状が自賠責保険の定める後遺障害等級の認定基準に該当すると認められたものをいいます。

 つまり、

 

交通事故によるケガ
↓
治療・施術を継続
↓
症状が残る
↓
症状固定
↓
後遺障害の認定基準に該当するかを審査
↓
後遺障害等級が認定される

 

 という流れになります。

 そのため、交通事故後に痛みやしびれが残っている場合でも、必ず後遺障害として認定されるわけではありません。

 

 後遺障害に該当するかどうかは、事故との因果関係、症状の内容、医学的な所見、症状の程度など、さまざまな事情を踏まえて判断されます。

 

 後遺障害として認定されるためには?

 後遺障害として認定されるためには、単に「痛みが残っている」「しびれがある」と訴えるだけではなく、その症状について医学的な裏付けがあることなどが重要になります。

 一般的には、次のような点が判断材料となります。

 

■交通事故によって生じた症状であること

 現在残っている症状と交通事故との間に、因果関係があると認められることが重要です。

 

■症状が一定期間継続していること

 事故直後だけではなく、その後も症状が継続していることが重要になります。

 

■医学的な所見があること

 診察や画像検査などによって、症状を裏付ける医学的な所見が確認される場合があります。

 ただし、画像検査で明確な異常が確認できない症状についても、症状の経過や診察所見など、さまざまな資料が判断材料となる場合があります。

 

■症状固定となっていること

 治療を継続しても、それ以上の大きな改善が見込めない状態を「症状固定」といいます。

 症状固定の時期については、症状や治療経過などを踏まえて医師が判断します。

 

■後遺障害の認定基準に該当すること

 自賠責保険では後遺障害について等級が定められており、残っている症状がその認定基準に該当するかどうかが審査されます。

 そのため、「症状が残っている=後遺障害に認定される」というわけではないことを理解しておくことが大切です。

 

痛みやしびれが残っている場合は早めにご相談ください

 交通事故によるケガでは、首や腰などに痛みが残ったり、腕や手足にしびれが続いたりすることがあります。

 

 また、事故直後にはそれほど症状を感じなかったにもかかわらず、時間が経過してから症状が強くなることもあります。

 

 「レントゲンでは異常がないと言われたけれど痛みが続いている」

 

 「治療を続けているものの、しびれが残っている」

 

 「事故から時間が経っても症状が改善しない」

 

 このような場合には、現在のお身体の状態を改めて確認することが大切です。

 後遺障害について考える場合には、事故後の症状の経過や医療機関での診断・検査結果、治療内容などを適切に記録しておくことも重要になります。

 

 なお、後遺障害等級の認定や損害賠償については専門的な判断が必要になるため、具体的な手続きや認定可能性については、医師や交通事故に詳しい弁護士などの専門家へご相談ください。

 

後遺症・後遺障害についてお悩みの方は京ヶ峰ひより接骨院へ

 京ヶ峰ひより接骨院では、交通事故後に長く続いている首や肩、腰などの痛みや、しびれなどの症状についてご相談を承っています。

 

 現在のお身体の状態を丁寧に確認し、症状に合わせた施術を行うとともに、必要に応じて整形外科などの医療機関への受診についてもご案内しています。

 また、

 

 「今の症状が後遺症として残らないか心配」

 

 「症状が長引いていて今後どうすればいいのかわからない」

 

 「現在通っている接骨院から転院したい」

 

 といったご相談もお気軽にお話しください。

 後遺障害の認定そのものについては、接骨院が判断・保証するものではありませんが、交通事故後のお身体の状態を確認し、必要な医療機関への受診や専門家への相談につなげることも大切なサポートの一つだと考えています。

 

 交通事故後の痛みやしびれが長引いている方、後遺症・後遺障害について不安を感じている方は、豊田市の京ヶ峰ひより接骨院へお気軽にご相談ください。

2.後遺障害と賠償金請求

 後遺障害の認定を受けることにより、その等級に応じた賠償金を請求することが出来ます。

単に後遺症が残っているだけの状態では賠償金を請求することは出来ません。

つまり自動車事故により身体的・精神的な不調として後遺症が残ったとしても後遺障害としての認定を受けないと、賠償金の請求をすることは出来ないという事です。

 そのため自動車事故により何らかの後遺症が残ってしまった場合は、放置するのではなくきちんと後遺障害等級認定の手続きを進めることが必要です。

3.後遺障害と等級認定について

 後遺障害等級の認定申請を行う方法には、被害者が自ら申請する「被害者請求」と、加害者の保険会社が請求を代行する「加害者請求」とがあります。

なお「加害者請求」は一般的には「事前認定」といわれます。

 症状が固定後、後遺障害等級認定の申請を行うにあたり、一般的には相手方の保険会社が代行する事前認定を利用することが多いようです。

それには、そもそも被害者請求の存在や方法を知らない被害者が多いという事があります。

ただここで注意するべきこととしては、相手方保険会社が代行する「事前認定」と被害者自らが申請する「被害者請求」では「被害者請求」の方が後遺障害を認められる可能性が高いという点です。

 一般的に被害者請求の場合手続きを弁護士に依頼するケースが多いのですが、弁護士は被害者の利益を守るために活動します。

被害者側の裁量で、被害者に有利な資料(医師の意見書など)を追加提出するなど、被害者の救済に向けて動いてくれます。

 また被害者請求を行うにあたり知識も必要で、書類や手続きも多く手間も時間もかかりますが、それらをすべて任せられる点、またその手続きの透明性が保たれることも安心できます。

 以上のことからも、後遺障害の等級認定を受ける場合には一度弁護士に相談することが大切だと考えます。

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